事務指定講習は受けない。会社を休むくらいなら、実務をさせてもらう

公開日:  更新日:2018/11/21

社労士試験にせっかく合格しても、2年以上の実務経験がないと登録できません。

実務経験がない方は、代わりに「事務指定講習」を受講するという手段があります。
全国社労士会連合会が行う、正式名称「労働社会保険諸法令関係事務指定講習」です。
この講習を修了すると登録要件を満たすことができます。

この受講案内は、試験合格者あてに送付する登録の案内にも同封されています。
受講される方、多いですよね。

私は受講していませんが、その評判は散々です。

  • 高い(7万円以上)
  • 場所によっては、4日分の滞在費もかかる
  • 会社を4日も休めるのか?
  • 実務ができるようになるわけではない

会社を4日も休むなら、会社で4日分実務をすればいいのに、って思ってしまいます。

事務指定講習を申し込む前に、「従事期間証明書」を読んでみよう!

社労士登録に必要な2年以上の実務経験は、「従事期間証明書」という書類で証明します。
この書類は、全国社会保険労務士会連合会のホームページからダウンロードすることができます。
>> 従事期間証明書(全国社労士会連合会HPへのリンク)

この証明書に、「従事した事務の具体的内容の記載例」が書いてあります。

上の4つは、雇用保険や健康保険に関する事務ですね。
人事部や総務部に所属されていない方には、到底無理です。
注目すべきは下の3つ。

  • 就業規則(改正)届けに関する事務
  • 時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定届)の作成
  • 労働者名簿の調製

えっ?
そんなのでいいの?って感じですよね。

就業規則(改正)届けなんて、年に何度もあるものではありません。
36協定届にいたっては、ふつうの会社は年1回です。
労働者名簿も、事業所単位なら知れています。

「社労士になるために勉強しています。36協定届の作成、お手伝いさせていただけませんか?」
「社労士試験に合格しました。今度の法改正で就業規則変更が必要ですよね」

会社の事情や、個人の立場もあるでしょうが、うまく社内営業してみましょう。

将来開業を考えるなら、これくらいの営業力は必要です。
勤務社労士を目指すなら、当たり前にやらなきゃダメですね。

うまく潜り込むことができたなら、ネットで調べて36協定届くらい作りましょう。
4日会社を休んで講義を聴いている時間があれば、十分できますよ。

たぶん将来役に立つ、いい経験にもなります。

自分の職務の中で、労働社会保険諸法令関係事務を抜き出してみよう

私は上の方法で、実務経験をクリアしました。
他にも方法はありそうです。

先ほどの「記載例」の下に、注意書きがあります。
「※上記以外のものにつきましては、あらかじめ都道府県社会保険労務士会または連合会へお問い合わせ下さい。」

上記のもの(36協定届の作成とか)なら大丈夫ということですねw。
しかもそれ以外でも認められる可能性があるということです。

会社に勤めている以上、労働法や社会保険諸法令と無縁な方はいません。
労務管理や勤怠管理、事務手続きやとりまとめなど、問い合わせてみる価値はあるでしょう。

従事期間証明書に「諸法令に従って」行った業務を具体的に書きましょう。
連合会登録課あてにFAXすれば、ちゃんと回答がもらえます。

それでもダメなら事務指定講習ですか・・・

事務指定講習も、いいこともあるみたいですよ。

  • 教材とかいろいろもらえる(買うだけですがw)
  • 現役の社労士先生の生の声が聞ける(登録すれば支部で聞けるけどw)
  • 合格者仲間ができるかも(人付き合いの苦手な私には無理ですがw)

私には、平日4日連続で休むことは無理でした。
勉強していたことも、会社では秘密でした。

もし、今もう一度社労士試験に受かったとしても、
私はやっぱり、従事期間証明書を何とかする方法を考えるかな?


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